
国内外来種として、入間川水系にも分布が拡大したコイ科のカワムツ。オイカワが駆逐されると警鐘を鳴らす専門家もいますが、一方で、ルアーやフライへの反応が極めて良好なことから、擬餌餌釣り愛好者はニューターゲットとして熱視線を送ります。入間川には、そんなカワムツラブのアングラーが足繁くやってきます。

「チャビング」「チャブトレック」「チャブフィッシング」と、この釣りの呼び方は、いろいろ。共通するのは、1~3グラムほどの小さな、小さな、ブローチにしても映えそうなルアーで釣ることでしょうか。

もちろん、ルアーだけでなく、カワムツはフライや和式毛バリ、流し毛バリにも出方は果敢。ルアーは極力小さめなのが効くようですが、毛バリについていえば、存在をアピール(カワムツの関心を高める)するために渓流のヤマメ釣りに使うようなサイズ(例えば、14番)を選ぶ人も。釣り方としては、水面にポシャンと音を立てて落とし、カワムツの気を引くと、より効果的なようです。ただ、高まるルアーのチャブフィッシング熱に比べ、毛バリ釣りの方はというと、あまり目が向けられていませんが(笑)。

さて、飯能市内を流れる入間川水系は、カワムツ釣りに最適なフィールド。本流はもちろん、支流群も内外にアピールできる釣り場です。春にはソメイヨシノやヤマザクラで彩られ、秋には艶やかな紅葉を映し出す流れ。アユ釣りシーズンが幕を閉じ、11月からは名栗湖のワカサギ釣りが始まる当地ですが、チャビング、チャブトレックが一時のブームで終わらないよう願いを込めて、入間川水系におけるカワムツ釣り場の紹介を近くスタートさせる予定で、準備を進めています。オールドカブ号に乗っての取材になりますで、山間部での故障がいまから心配です(笑)。
