
産卵して、大きく育て!
当組合は10月21日、ヤマメの親魚放流を入間川流域で実施しました。これまで、入間川でヤマメ稚魚や成魚放流などを手掛けていますが、産卵間近の親を放流するのは、60年以上の長い歴史がある当組合では初めての試みです。
親ヤマメは、当組合の齋藤竜也理事の個人的な繋がりを通じて、群馬県上野村漁協から入手したもの。神流川最上流の上野村漁協は、群馬県で最も小さな漁協ですが、神流川を利用して、多彩な釣り場を管内に展開。キャッチ&リリース区間や、「ハコスチ」と呼ばれる遊漁用の大型ニジマスを放流した冬季釣り場など、釣り人から絶大な支持を集めます。

発眼卵、稚魚、成魚放流などヤマメの放流については、いくつかの方法がありますが、産卵期に成熟したオスとメスを放流、川で産卵させる今回の親魚放流は水産庁も他の方法と比べ、増殖効果が高く、安価と推奨しているやり方です。
入手したヤマメは30キログラムほどで、サイズは24~25センチ。現地での積み込みから、入間川での放流まで丸一日かけての作業となりました。齋藤・吉田俊彦両理事が魚の手配から放流場所の選定などすべての作業を受け持ち、全国展開するアウトドアショップ「ワイルドワン」のふじみ野店、前橋みなみモール店のスタッフも、お手伝いとして参画しました。

魚を移送する専用車からヤマメの入ったバケツを各自手に谷へと下り、適宜放流しましたが、直後にメスが川底の砂利を掘る行動を見せ、これには皆、大感激。「こんなに早く、産卵行動をするとは」と驚きの声があがりました。
入間川については、10月1日から翌年2月末日までの間でヤマメ、イワナの渓流釣りが繁殖保護のため禁漁期に入っています。この期間中に釣りをすると、漁業調整規則違反となり、違反行為をした者については、6か月以下の拘禁刑もしくは10万円以下の罰金に処せられます。